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解像度 Resolution.
ディスプレイ内の ピクセル の行と列の数によって決まるディスプレイモニタの粒度のこと.

火炎の表現 Representation of Flames.
火炎の シミュレーション 方法を幾つか挙げると次のようになる. Reevesによる Particle System を用いて花火のような炎のシミュレーション,Inakageによる炎の燃焼過程を考慮した モデリング ボリュームレンダリング によるろうそくやプンゼンバーナーのような炎のシミュレーション, Simsによる渦運動する大量の粒子を用いた紙が燃えるような炎のシミュレーション,大島らによる2次元テクスチャと種々の加工操作を用いたたき火やろうそくのような炎のシミュレーション,安居院らによる簡単な遷移規則をもつ セルオートマトン によるアルコールを燃やしたような炎のシミュレーション,Sakasらによるスペクトル乱流理論に基づく関数ベースのモデリング法による勢いよく燃え上がるような炎のシミュレーション,村岡らによる渦場と粒子による煙や炎の2次元シミュレーションで,障害物が配置されていても容易にリアルなシミュレーションが可能で,形や揺らぎの制御が容易な方法となっている.
W.T.Reeves:"Particle System - A Technique for Modeling a Class of Fuzzy Objects", Computer Graphics, SIGGRAPH'83, 17, 3, pp.359-376, 1983.
Inakage M:"A Simple Model of Flames", CGI'90, pp.71-81(1990).
Sims K.:"Particle Animation and Rendering Using Data Parallel Computation", Computer Graphics, SIGGRAPH'90, 24, 4, pp.405-413(1990).
大島登志一,板橋秀一:"2次元テクスチャを用いた炎の動的表現",情処学論,32,4,pp.435-447,(1991).
安居院猛, 河野雄三, 中嶋正之:"コンピュータグラフィックスにおける火炎の2次元画像の生成", 信学論(D-II), J74-D-II, 2, pp.182-189(1991-02).
Sakas G., Rudiger W.:"A Functional Approach to the Visual Simulation of Gaseous Turbulence", EUROGRAPHICS'91, pp.87-102(1991).
村岡一信,千葉則茂,高橋宏道,三浦守:"渦場と粒子による煙や炎の2次元CGシミュレーション",信学論(D-II),J78-D-II,8,pp.1735-1745(1993-08).

カオス Chaos.
混沌.秩序のない,規則性を持たないものを言うが,ランダムを意味しているのではない.ランダムをディスプレイに表示しても何も分からないが,カオスを表示すると特徴のあるおもしろい画像が得られる.CGにおけるカオスは, フラクタル と同様に自然物を表現するのに用いられたりする.

拡散反射 Diffuse Reflection.
物体表面にライトからの光が当たったときに,あらゆる方向に均等にする反射.例えば,つやのない紙,ゴム,壁などはこのような反射をする.普通物体の色というのは,白色光を当てたときに拡散反射した光の色のことである.
ある無限遠点にある光源から,強度Ipの光が点Pに入射する場合,点Pの明るさ Ipi は,点Pにおける物体表面の法線との角度をiとすると,Ipi=Ip cos i となる.

影付きバンプマッピング Shadow for Bump Mapping.
普通の バンプマッピング は本当に高さを持っているわけではないので,バンプの影が実際に落ちるということはないが,Maxの提案した方法でバンプマッピングに影を落とすことが可能となる.

画像アクペクト比 Image Aspect Ratio.
表示された画像の縦の長さに対する横の長さの比のことで, ピクセルアスペクト比 とディスプレイの 解像度 による.

画像合成 Image Compositing.
画像Aと画像Bを重ね合わせることによって1枚の画像を作ること.AとBのどの部分を使うかを決めるために,映画の場合はマスク(マットともいう),ビデオの場合はクロマキーなどによるキー信号が使われるが,CGの場合は αチャネル が使われる.αの値で混ぜ合わせるため,αブレンディングともいう.

画像平面 Image Plane.
シーン が投影される2次元平面のこと.スクリーンウィンドウはこの画像平面に含まれる長方形の一領域となる.

カメラ Camera.
視点の位置,視線の方向などを設定したもの.普通は実際のカメラと同じようにパースのかかった 投影(透視投影) をするが,3面図などを描くために平行透視ができるものもある.

カラーマッピング Color Mapping.
2次元画像の情報を物体の色として使うもの.狭い意味での テクスチャマッピング はこの マッピング を指す.

環境光 Ambient Light.
部屋の中などではライトが直接当たらない壁などでも,間接的に反射してきた光によってある一定の明るさになっている.CGでこれを計算するのは難しく,普通は環境光という光源を設定して,明るさを補うことが行われる.このライトはあらゆる方向から均一に照らすものと考えられる.

環境マッピング Environment Mapping.
無限に大きな球や立方体を考え,その内側に張られた2次元画像が反射しているようにマッピングするもの. レイトレーシング よりも高速に反射の計算ができ,特に金属の表面のように,はっきりしないがなにかが反射しているという様子を表現するのによく使われる.

ガンマ Gamma.
画像をCRTのモニタに表示すると,モニタ上の明るさは本来の画像の明るさに対して比例関係にならず,γ乗の関係になる.このγをモニタのガンマといい,比例関係になるように画像の方の値を変えて補正することをガンマ補正という.CRTの場合,ガンマの値は2〜3である.しかしあまり補正しすぎるとコントラストの弱い画像になってしまうので,必ずしも補正する必要はない. ガンマについてはこのページにもう少し詳しく書かれています.

キーフレーム Key Frame.
手書きの アニメーション を作る場合一般的に行われているのは,まず動き始め,真ん中,終わりというように,動きの要所要所をキーフレームとして描き,次にそのキーフレームの中割りをすることによって,間のフレーム(コマ)を描いていく.この方法はCGでも一般的に行われていて,次にそれらのパラメータを スプライン などで補間していく.図形が複雑になると頂点の数が増加し,キーフレーム間で頂点の対応関係を指定する作業が繁雑になる.また,図形が回転を伴う変形をしたとき不自然な変形が生じやすい.
N.Burtnyk, M.Wein:ACM Computer Graphics, 19, 10, pp.564-596(1976).

基底行列 Basis Matrix.
双3次パッチを生成する際に,制御点の ジオメトリ行列がどのような意味を持つかを決定する行列のこと.

逆マッピング変換 Inverse Mapping.
物体の定義された座標から対応する マッピング の座標を求めること.マッピング座標から物体座標への変換はマッピング変換とよばれる.

キャットマルロムスプライン Catmull-Rom Spline.
3次スプラインの型の一つで,制御点について,二つの端点を除くすべての点を補間する.内部の各点に関して,その点を囲む二つの制御点がスプラインの接線を制御する.

鏡面反射 Specular Reflection.
物体表面にライトからの光が当たったときに,鏡のように1方向に鋭くする反射.金属,プラスチック,コーティングや塗装された面などは,拡散反射とともにこのような反射をする.物体表面で鏡面反射している部分は明るいハイライトとして見える.金属ではその金属固有の色に,それ以外ではライトの色に反射する.
ある無限遠点にある光源から強度Ipの光が入射したとき,鏡面反射光により観測される輝度Lsは,視線と反射光の角度をeとすると,Ls=c(s) cos e^n Ip となる.
局所照明モデル Local Illuminate Model.
光源から物体に直接達する光のみを扱う照明モデルのこと.<=> 大域照明モデル

近似スプライン Approximating Spline.
制御点に基づいて滑らかな曲線を生成するが,必ずしもそれらの制御点を通りはしないスプラインのこと.

グーローシェーディング Gouraud Shading.
スムーズシェーディング の1種.まず ポリゴン の各頂点の シェーディング を計算し,その色を補間する(間をうめる)ことによって ポリゴン 内部の点の色を計算する方法.一般に フォンシェーディング よりも計算速度は速いが, ハイライト がきれいに付かないなどの欠点がある.グラフィックスエンジンなどではこの方法が使われる.

空間分割法 Space Subdivision Methods.
空間分割によって分類された プリミティブ を利用して レンダリング を高速化する手法のこと.

Cook-Torranceのモデル Cook-Torrance Model.
表面の陰影処理方法のうちの1つ.金属の表面を表現するの優れている. Blinnのモデル を改良したもので,分布関数Dの代わりに Beckmann 関数を導入している.プラスチックなどの表面は光源からの入射光をそのまま反射させるため,白色光のもとではその ハイライト の色も白く光る.しかし,一般に金属は,そのハイライトの色は物体の色を反映するため光源のそれとは異なる.よって,金属の 鏡面反射 係数は入射角と波長によって定める.

屈折率 Refractive Index.
光線の入射角の正弦と屈折角の正弦の比は,入射角に関係なく境界面の両側の媒質と光線の波長によって決まる定数.スネルの法則.水の屈折率:4/3,ガラスの屈折率:3/2.

グラディエントシェーディング法 Gradient Shading Method.
ボリュームレンダリング において,与えられた断面のデータの画素が大きいときに立方体の ボクセル として扱うと,表示された像に現れる凹凸が目障りになる.この様な場合に表示する像の各画素が表す物体表面の微小部分の法線を,8近傍の画素の Zバッファ 上の値から推定し,その法線からその画素の輝度値を求める方法をグラディエントシェーディング法という.

グラフタル Graftal.
樹木の表現方法 の1種. L-System を応用した,植物生成規則.
A.R.Smith: "Plants, Fractals, and Formal Languages", Computer Graphics, 18, 3, pp.1-10(1984).

クリッピング面 Clipping Plane.
画像平面と平行な,シーンのワールド空間内の平面で,描画される部分を限定するもの.クリッピング近面とクリッピング遠面の間の領域にある物体だけが描画される.

クロスセクション法 Cross Section Method.
ボリュームレンダリング法 の一つとして, ボクセル データ内のある内部領域を表示する技法の一つ.3次元空間内を xy 面の平行な2枚の平面, yz 面に平行な2枚の平面,及び zx 面に平行な2枚の平面によって切り取られる ボリューム の立体を表示する方法であり,対象物体の断面表示が行える.

高度フィールド Hight Field.
各点のある平面からの高さだけを与えて,簡単なパッチあるいはメッシュを指定するための簡便な方法のこと. レイトレーシング で地形の レンダリング を効率よくするために使われる.一価関数ともいう.
Musgrave, Kolb, and Mace: "The Synthesis and Rendering of Eroded Fractal Terrains", Computer Graphics, 23, 3, pp.41-50(1989).

口径 Aperture.
ビューイング装置内に光を入れるための開口の大きさのこと.口径はレンズの焦点長とともにビューイング装置における 被写界深度 特性を左右する.

誤差拡散法.
ディスプレイの解像度をおとすことなく多色化を達成する方法.ある画素点 (x,y) の赤成分の濃度を Rxy とし,この Rxy に対応する最も誤差の少ない表現で可能な多値階調レベル値をPiとしたとき, Exy=Rxy-Pi で生ずる誤差を,注目している画素点の右隣へ3/8,右下へ1/4,下へ3/8配分し,この処理を緑,青の成分について行い,さらにすべての画素について施すものである.

コンスタントシェーディング Constant Shading.
ポリゴン に対して中心などの代表点を1つだけ決めて,1回だけの シェーディング の計算をし,その色で ポリゴン 全体を塗りつぶしてしまう方法.最も高速な方法.

コントラスト Contrast.
ディスプレイの階調整を示す言葉.コントラストが高いと全体的に画面は明るくなる.詳しくはこのページを参照のこと.

コンポジット Composite.
画像の合成処理のこと.合成方法として幾つかあるが, α で合成したり,加算,差などの方法がある.